なぜ、営業なのにU.S.CPA(米国公認会計士)を勉強しようと思ったのか? 2つ目の壁編

以下の3つが、私がU.S.CPA(米国公認会計士)の勉強を始めた理由なのですが、今回は2つ目の

  1. グローバルで通用し、かつ需要がある専門性が欲しかった
  2. 社内外で通用する肩書が欲しかった
  3. 中長期的に経営に近いフィールドで働くための、内的(知識)・外的(肩書)な取っ掛かりとしてちょうど良いと考えたから

について、ご説明します。

勉強を始める前、私は20代中頃で、日々仕事をする中で感じていたことが、「立場低いな。。。」ということでした。

[社内]

私が勤務する会社は、大手メーカーです。社内の力関係は、年長者>年少者、管理部門>現場部門(含む営業)、技術職>事務系という不文律があり、「何を言ったか」ではなく、「誰が言ったか」ということが重視されます。そのため、若手の営業なんて、どのステークホルダーと対峙しても、立場がとても低く、とてもイジメられました(苦笑)

(Ex. お客さんへの提案に向けた製品仕様の社内打ち合わせの場で、ちょっと技術的な観点で意見すると「何も知らねー営業が出しゃばるんじゃねーよ」from 技術職のおっちゃん、お客さんとの取引に向けて、財務諸表を調べ、健全性を確認した上で、社内の与信管理部門へ相談すると「何も知らねー営業がわかった気になってるんじゃねーよ」from 与信部のおっちゃん等々、割と大きめのメーカーで働れてる方には大なり小なり通じる部分があるのではないかなと思います)

そこで、割と単純な私は、「そんなに誰が言ったかを重視される職場であれば、周りがビビる肩書を手に入れれば、発言力上がるのでは?」と考えました。しかし、年功序列の組織体系なので、いきなり飛び級昇進は絶対に無理。そこで、資格に目を付けました。威張りが効く資格の最高峰は弁護士や公認会計士ですが、働きながらでは取得がほぼ不可能。じゃぁ、今の仕事を辞めて人生リセットしてまで望む覚悟があったこというと、それもない。かといって、簿記1級や中小企業診断士では、難易度は高いですが、広く威張りの効くネームバリューがあるかといえば、微妙。

そこで、目を付けたのが、米国公認会計士ことU.S.CPAの資格。なんといっても、「会計士」を名乗れますし、なんなら「米国」ってついてることで、「え?アメリカの?試験も英語なんでしょ?」と、アメリカ・英語コンプレックスのある普通の日本人にとっては、響きからすると日本の公認会計士より取得が難しいと勝手に脳内変換してくれる美味しい状況になります。(実態は、比べ物にならない勉強ボリュームと難易度の差がありますが、その差を知らない人が日本人の大多数かと思います)

[社外]

海外営業で、海外の方にお会いして、会食などをしている際に、よく聞かれたことが「お前のアカデミックなバックグラウンドはなんだ?」という質問でした。正直、就活の際も「大学時代に勉強したことはなんですか?」なんて滅多に聞かれなかったのでとてもビックリしました。大学時代は遊んでばっかりで大した勉強もしていなかったので、日本人同士の会話でよくある「いやー、学生時代は遊んでばっかりで勉強なんかほとんどしていなかった笑」という感じで返すと、先方が「こいつマジか?大丈夫か?!」という顔つきに変わることが常でした。よくある話ですが、勉強しない大学なんて日本だけなもんで、他の国では死ぬ気で勉強することが常なのに、日本本社で働いてるエリートのはずの人間が「遊んでたんだよねー」って話すとそりゃ「まじか?そんな奴が採用されて、働いてるこの会社大丈夫か?」となるよなーということにしばらくして気づきました。

ただ、逆にいうと、誇れるアカデミックバックグラウンドがあると、それだけで評価を上げられるということです。そこで、「世界中で普遍的な学問」であり「知名度」があるものを、勉強しようと考えました。「会計」は全世界どこにでも存在し、「CPA(会計士)」はどこの国でもエリート資格の一つであり、羨望を集められる存在です。U.S.CPAを名乗れれば、「この先グローバルなフィールドで誰かとの初対面の際に、少なくとも舐められることはなくなる」、この未来が当時の自分にとってはとても魅力的でした。

ということで、若干、不純な動機ですが、自分の良い箔付になるという思いが、2番目の理由になります。最後の理由は、また別の機会に書きたいと思います。