クラウドストレージサービスのプライバシーを比較してみた

手元のiPhoneのストレージ容量がいっぱいになってきたので、クラウドストレージを契約しようと思ったのですが、気になったのが各社のプライバシーポリシー。クラウドって要は他人の敷地の空きスペースを間借りして自分の所有物を置かせてもらう仕組みなので、知らない内に覗かれてましたみたいなことが起きる可能性があります。

ということで、iCloud/Google Drive/DropBox/One Driveのプライバシーに関する各社のポリシーを確認するために利用規約を調べてみました。

1. iCloud

iPhoneとOSレベルで統合されており、他のApple製品とのシームレスな連携が魅力的なiCloud利用規約(Legal - iCloud - Apple)の中でデータの検閲に関するところを探してみると以下の一文を発見。

C. コンテンツの削除

お客様は、他者から提供されたコンテンツについてAppleが何ら責任を負わず、そのコンテンツを選別するいかなる義務も負わないことを認めます。ただし、Appleは、常にコンテンツの適切性および本規約の遵守性を判断する権利を留保するとともに、当該コンテンツが本規約に違反し、その他好ましくないと認められるときは、いつでも、予告なく、独自の裁量により、そのコンテンツを選別、移動、拒絶、修正および/または削除することができます。

う〜ん、いつでもデータを閲覧して、削除等できる権利をAppleが持ってると明記してますね。。。

2. Goodle Drive

無料で15GBと大容量で、他のGoogleサービスとの連携の良さが魅力なGoogle Drive利用規約(Google ドライブ利用規約)の中でデータの検閲に関するところを探してみると以下の一文を発見。

2. プログラム ポリシー

Google は、コンテンツが違法か否か、または Googleプログラム ポリシーに違反しているか否かを判断するために、コンテンツを審査することができます。さらに、Google は、Google のポリシーまたは法律に違反していると合理的に判断したコンテンツを削除したり、その表示を拒否したりできます。ただし、これは Google がコンテンツを審査していることを必ずしも意味するものではありません。Google によるコンテンツの審査が行われていることを前提としないでください。

う〜ん、こちらもいつでもデータを閲覧して、削除等できる権利をGoogleが持ってると明記してますね。。。 

3. Dropbox

クラウドストレージの草分け的存在。利用規約(Dropbox - 利用規約)の中でデータの検閲に関するところを探してみると以下の一文を発見。

 

お客様の責任

お客様は、本サービスのご利用にあたり利用目的に関する制限(AUP)を順守するものとします。本サービスに保存されているコンテンツは、他者の知的所有権により保護されている場合があります。お客様自身が所有権を有していない場合は、他者のコンテンツをコピー、アップロード、ダウンロードまたは共有しないでください。

利用目的に関する制限(AUP)および本規約への順守を確認するため、Dropbox はお客様のアクティビティおよびコンテンツを調査する権限を有します。本サービスをご利用いただくユーザーが投稿、共有するコンテンツの責任を Dropbox が負うことは一切ありません。

 う〜ん、こちらもいつでもデータを閲覧して、削除等できる権利をDropboxが持ってると明記してますね。。。 

4. OneDrive

Windows PCとの相性が良いOneDrive。利用規約(default page)の中でデータの検閲に関するところを探してみると以下の一文を発見。

 1. お客様のプライバシー  マイクロソフトは、お客様のプライバシーを重視しています。Microsoft のプライバシーに関する声明(https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=521839) (以下「プライバシーに関する声明」といいます) をお読みください。マイクロソフトがお客様およびお客様のデバイスから収集するデータの種類 (以下「本データ」といいます)、お客様の本データの使用方法、ならびにマイクロソフトがお客様の本データを処理しなければならない法的根拠について規定しています。プライバシーに関する声明では、マイクロソフトによるお客様のコンテンツの使用方法についても規定しています。お客様のコンテンツとは、お客様と他のユーザーとのやり取り、お客様が本サービスを通じてマイクロソフトに送信する投稿、ならびにお客様が本サービスを通じてアップロード、保存、放送、または共有するお客様のファイル、写真、文書、音声、デジタル作品、ライブストリーム、およびビデオを意味します (以下「お客様のコンテンツ」といいます)。同意に基づいて処理が行われる場合、および法令によって認められる範囲において、お客様は、本サービスを使用することにより、または本規約に同意することにより、マイクロソフトがプライバシーに関する声明の規定に従ってお客様のコンテンツおよび本データを収集、使用、および開示することを承諾したものとします。マイクロソフトは、プライバシーに関する声明に規定されているとおり、別途通知を行ってお客様の承諾を求める場合があります。

Microsoftがデータを収集することを明示してますね。そして、利用規約の中にもっと気になる文言を発見。

 

  • b. お客様は、マイクロソフトに対し、本サービスをお客様および他のユーザーに提供するため、お客様および本サービスを保護するため、ならびにマイクロソフトの製品およびサービスを改善するために必要な範囲で、お客様のコンテンツを使用する (たとえば、本サービス上のお客様のコンテンツを複製する、保持する、送信する、再フォーマットする、表示する、コミュニケーション ツールを介して頒布するなど) ための世界全域における知的財産のライセンスを無償で許諾するものとします。お客様が、オンラインで広範に制限なく利用できる本サービスの領域にお客様のコンテンツを公開する場合、お客様のコンテンツは本サービスを宣伝するためのデモまたはマテリアルに表示されることがあります。本サービスには、広告収入によって支えられている部分があります。マイクロソフトによる広告のパーソナライズは、http://choice.live.com で制御することができます。マイクロソフトでは、電子メール、チャット、ビデオ通話、もしくはボイス メールでのお客様の発言、またはお客様の文書、写真その他の個人ファイルを、お客様に対する広告のターゲッティングに使用することはありません。マイクロソフトの広告方針は、プライバシーに関する声明に規定するとおりとします。

 OneDriveに登録したファイルを世界中で使用する許可をMicrosoftに与えると書かれています。さらっと書かれていますが、OneDriveに保存した写真が勝手に使われてしまう恐れがあります。

今回調べた4つのサービスは、全てサービス提供元の検閲があることが判明しました。これは、利用規約なので無料プランでも有料プランでも適用されるので注意が必要です。どのサービスも無料で数GB使用できますが、タダより怖いものはないということでしょうか。