グローバル人材=本社の無茶振りに黙って答えてくる人?

私が海外営業をしていた際、人事部門から光栄にも「グローバル人材」とラベリングされておりました。

気になったので「グローバル人材」の定義を人事部門に聞くと、「日本にいて、海外関連の仕事をしている人達」との回答。

つまり、「①日本本社で雇用されている」「②英語(外国語)を使って外国人相手に仕事をしている」人が、社内ではグローバル人材扱いとのことでした。①はみんな満たしているため、グローバル人材 or notの識別は、「英語(外国語)を使って仕事をしているかどうか」になり、英語を含む外国語能力の有無がポイントになります。なので、「グローバル人材育成=英語(他言語)の習得」となり、英会話レッスンの拡充とかTOEIC○○点取得とかが人事部門が力を入れる施策になってます。

ちなみに、海外で雇用されている外国籍の人達は、日系企業の本社からするとグローバル人材ではありません。例えば、シンガポールで雇用されているシンガポール人は英語(なんなら中国語も話せます)を使って日本やアジア各国と仕事をしていますが、残念ながらローカル人材扱いです。なぜなら、「①日本本社で雇用されている」の条件を満たさないからです。そして、ここに、グローバル人材に期待される役割を解き明かす鍵です。

実のところ、多くの日系企業におけるグローバル人材とは「①日本本社で自社の事業オペレーション・スキルに習熟したうえで、②海外にそのオペレーション・スキルを現地従業員にブーブー言われながらも粛々と移植でき、③本社からのあれやこれやの要求に現地従業員と本社との板挟みになりながらも投げ出すことなくしっかり取り組んでくれる人材」のことです。

 高度なマーケティングスキルを有する現地人材を雇用し、本社とディスカッションしながら事業をリードしていくとかができる人とかの本物のグローバル人材は全く求めてません笑

そんな人は本社からすると使い勝手悪いので、ノーサンキューです笑

 グローバル人材に憧れている方。実態はこんな感じです。就職活動で、あんまり前がかりになって熱弁しちゃうと引かれちゃて「この人実態わかってないな」と思われて不採用になっちゃうかもしれないので、気をつけてくださいね。