U.S.CPA(米国公認会計士)おすすめ学習順序

FAR→AUD→BEC→REG

これが、私が考えるU.S.CPA(米国公認会計士)の最適な学習順序です。

他の方のブログやアビタスのおすすめを聞いても、一番最初にFARを持ってくること、一番最後にREGを持ってくることを予々仰られていますが、私も同意です。FARはU.S.CPAの学習における全ての基礎になり、学習内容的にも重いので、一番最初に持ってきて、合格してしまうのは理にかなっています。また、REGは、学習内容がFAR/AUD/BECとほとんど被らないので、最後に別枠として持ってくることをおすすめします。

2番目にAUDかBECのどちらを持ってくるのかが、意見が別れるポイントですが、ある程度英語力と論理性に自信がある方はAUDを持ってくることをおすすめします。その理由は2つです

[FAR⇄AUDの学習内容の結ぶつきが強い]

FAR⇄BECよりも、FAR⇄AUDの方が学習内容の結ぶつきが強いです。FARで財務諸表はどのように作成するのかを学び、AUDで作成された財務諸表が正しいかをチェックするかを学ぶ、という立て付けなので、AUDで学ぶ内容は随所でFARの知識が前提になっています。なので、FARの知識が鮮明なうちに、AUDに移った方がFARの学習内容がより生きてきます。また、AUDの本試験では「この財務諸表が正しいかチャックせよ」という「これ、もはやFARじゃないか?」という、PLやBSの再計算問題が出ました。そういう意味でも、FARの次に持ってくる方がお得だと思います。一方、FAR⇄BECでは、ROEなどの財務関連指標の計算以外、あまり関わってくるところはありません。むしろ、BEC⇄AUDの方が、内部統制のところがモロかぶりかつそこから派生するコーポレートガバナンス・ERMにも共通するので、結ぶつきが強いです。その意味でも、FAR→AUD→BECの方が、学習内容を無駄なく繋げられます。

[AUDは英文読解力+監査のストーリーを理解すれば楽]

ある程度、英語力に自信があり、論理重視の理解が得意な方であれば、間違いなくAUDの問題の方が解きやすいです。理由は、暗記する内容が少ないのと計算問題が全くないからです。BECは内容のざっくり理解では、WCでボロが出るので、細かくかつ言葉で説明できるくらいまで、きちんと覚えておく必要があります。一方、AUDではそこまで細かい暗記は不要です。例えば、「売掛金に対するValuationのアサーションをテストしているのはどれか?」という質問があった時、これは答えを暗記しておくべきということではなく、「売掛金のValuationが正しい=支払い能力のある顧客に対して品物を出荷しているかということ=品物を顧客に出荷する前に、支払い能力のある顧客かどうかを与信審査及び掛け売りの承認を社内で得ているか」となり、「与信審査と掛け売りの統制のチェック」が答えになります。暗記は最小限で、それよりも、「監査」というフィールドで求められるプロセス・マインドの理解、流れを繋げられているかが問われます。そのため、英語力があり、論理性を意識される方であれば、一度内容をインプットできれば、スラスラ問題が解けるので、間違いなくさらっと合格できます。逆に、英語力に不安があり、丸暗記が得意な方であれば、問題はひたすら読解ばっかりで、内容的にも経理・監査に近いところで働いていない限り、ピンと来ず、覚えにくいかと思うので、かなり苦戦すると思います。ただ、どちらのタイプでも、FARとの内容の結びつきから二科目目にすることをおすすめします。英語力・論理力に自信がある方は、さくっと受かって折り返して、勢いつけて3科目目に突入できます。英語力・論理力に自信のない方は、ここで受かっておけば後で楽になります。逆に後回しにすると、後半で手こずって科目失効の可能性が出てきます。科目失効がちらつき出すと、焦るので、これまた逆効果です。どうしても、不安のある方は、時間がかかるかもしれませんが、FAR・AUDをセットで勉強する方が精神衛生上、良いかもしれせん。

もちろんベストな学習順序は人によると思いますが、参考にしてもらえればと思います。

U.S.CPA(米国公認会計士)学習スケジュール (科目攻略編)

私は、アビタスを使用していました。勉強にあたっては、アビタスが提供する教材(テキスト・MC/TBS問題集・直前対策講座・模試)しか使っていません。(AICPA sample testとreleased questionsは最後の調整として使用。AICPA released questionsはアビタスが解説と一緒に提供してくれています)

FAR・AUD・BEC・REGとも多少ずれるところはありますたが、基本的に同じ学習スケジュール戦略で臨みました。

第一ステップ:講義を受ける。講義を受けた後は、受けた範囲のMC問題を1回解く。MC問題解き終えたら、次の講義を受講する。(講義ばっかり先に受けない) これを、テキストの内容を1通り終わるまで、繰り返す。MC問題は、わからなければ、すぐに回答を見て、一つの単元・問題にハマりすぎないように、テンポよくまずは進める。

第二ステップ:テキストの内容のインプットが一通り終わって、MC問題も1周目が終わったら、MC問題の2周目・3周目に入る。同じ単元を連続して2回・3回と連続してやるのではなく、テキストの流れに沿って、問題集を先頭から最後まで実施する。

第三ステップ:MCが3周目まで終わったら、TBSに移る。アビタスの先生が「TBSは難しいので、MCを3周くらいやって基礎力つけてからやるように」と仰られていましたが、私も同意です。ちなみに、ここでTBSに挑戦しても、体感的には5割~7割くらいの正答率です。MC問題では、取り上げられなかった論点や観点からの出題があるので、余程テキストを熟読して内容を多面的に理解していない限り、これくらいに着地するかと思うので、心が折れそうになりますが、TBSを頑張って1周すれば、折り返しくらいのイメージです。

第四ステップ:TBS問題の2周目を行う。1周目の時にしっかり間違えたところのインプットが終わっていれば、大きくつまづくことはないと思います。

第五ステップ:MC問題の4周目を行う。恐らくこの頃にはほとんどの問題を瞬殺できるレベルになっていると思います。自信がついてくる頃です。笑

第六ステップ:アビタスの直前講座を受講する。ライブの直前講座は、3~4ヶ月に一度しか実施されないので、タイミングが追わなければ、第五ステップのMC問題4周目の途中で受けても問題ないです。第四ステップのTBS問題2周目の途中だと、ちょっと難易度が高いかもしれませんが、受けてしまっても無意味にはならないと思います。

第七ステップ:アビタスの模擬試験受験。恐らく、アビタスが公開する合格者平均点を超えた点数が出てくると思います。ちなみに、私の点数は↓でした。(ちなみに、全て100点満点祭典です。FARだけ低いですね、、、)

[FAR] 合格者平均点:64.6点、私の点数:64点

[BEC] 合格者平均点:63点、私の点数:75点

[AUD] 合格者平均点:65.8点、私の点数:78点

[REG] 合格者平均点:66点、私の点数:72点

ここで、合格点を超えていれば、1ヶ月以内を目処に本試験を申し込んでしまっても、大丈夫です。ちなみに、2020年6月に受験したときは、新型コロナの影響で、全然席が取れなかったので、自信があれば、第六ステップの途中あたりで、申し込んだ方が日程が確実に取れると思います。もちろん、受験後は間違ったところの、インプットを忘れないでください。

第八ステップ:AICPA released questionsとAICPA sampleテストを実施。私の経験では、相当細かいところ突っ込まれてくるので、わからないところがあっても、あまり深追いせずに、テキストの内容の範囲で、取りこぼしがないかの確認で十分です。(ただし、この頃には既にそういう相当細かいところくらいしか間違わなくなってきてると思います)

第九ステップ:MC5周目実施。この頃には、問題に見飽きて、「あーあ、見飽きたな」と流すレベルのはずです。笑

第十ステップ:本試験受験。パスポート等忘れずに。

この学習スケジュールを踏まえて、私が取った点数が、以下です。

正直、BEC以外は受験直後に「受かった!」と感じるくらいの手応えがあり、実際かなりの点数が出ています。

アビタスの先生も、「MC5周、TBS2周の演習量が合格の目安」とおっしゃられており、私も同意です。その前提で、上記のスケジュールを組んで、実践しました。

文字だけ見ると「うわっ、自分には無理だ、、、」と思われるかもしれません。ただ、辛いのは第三ステップまでです。第三ステップを超えると、かなり基礎力がつくので、後はスムーズに流れに乗って、合格までいけると思います。そういう意味では、第三ステップまでを一気に終わらすための、勉強時間を確保するというのも大事な視点になります。(だらだら勉強すると記憶が定着しないので)

実は、私は、FAR→BEC→AUD→REGと勉強を進めたのですが、色々あって、FAR 第一ステップ→BEC 第一ステップ → AUD 第一ステップ → FAR 第二ステップ~第十ステップ →BEC 第二ステップ~第十ステップ →AUD 第二ステップ~第十ステップ → REG 第一ステップ~ 第十ステップ、と進めました。FAR・BEC・AUDについては、第一ステップが終わってから、深堀せずに違う科目に進んだのですが、これは望ましくなかったです。また、戻ってきたときに記憶がかなり飛んでおり、実態は第一ステップのやり直しに近いことが発生して、ロスになりました。(別のテーマで書いておりますが、全体の受験戦略上、仕方ないことではありましたが、、、)

なので、現在勉強中の方、これから勉強を始められる方は、少なくとも第三ステップまでは、一気に終わらせられるスケジュールを組んで、勉強されることをお勧めいたします。

U.S.CPA(米国公認会計士)学習スケジュール (全体戦略編)

私が、U.S.CPA(米国公認会計士)の勉強を始めてから合格するまでのスケジュールをご説明したいと思います。

[学習開始〜合格までのタイムライン]

2018年4月:アビタス入会・英文会計入門の受講

2018年5月~9月:FARの講義を一通り受講

2018年10月~12月:BEC関連の講義を一通り受講

2019年1月~2月:AUD関連の講義を一通り受講

2019年3月~8月:FAR受験に向けた深堀勉強、8月に本試験受験→合格

2019年9月~11月:AUD受験に向けた深堀勉強、11月本試験受験→合格

2020年12月~3月:BEC受験に向けた深堀勉強、3月本試験受験→合格

2020年4月~6月:REG講義受講・受験に向けた深堀勉強、6月本試験受験→合格

[この学習スケジュールを決めた理由]

学習を始めた時の私の仕事状況と心持ちは以下でした。

仕事状況:ほぼ、毎日22:00頃まで残業。土日仕事することもたまにある。また、3ヶ月に一度、1週間ほどの海外出張が入る。また、翌年度から海外駐在の可能性あり。

心持ち:「一刻も早くU.S.CPAの資格がいる」という感じではなく、「将来に対する先行投資」という位置づけだったので、「まぁ、2年くらいで受かればいいやー」という心持ち

現業務が忙しく、当分は土日しかまとまった勉強時間が取れずペースが上がらないこと・海外駐在になると学習計画に大きく支障が出る可能性があること(変に一科目・二科目だけ合格した後、海外に行って勉強が捗らなかったり、受験する機会がなければ、科目合格が失効してしまう)・資格取得を焦っていないこと、以上から、焦らず、まずは単位取得もかねて、一通りのインプットを終わらせることを目指し、海外駐在になれば仕切り直し、海外駐在にならなければ、翌年度から一気に受験していく方針としました。

[全科目合格してからの全体スケジュールに対する反省]

私のように一通り勉強してから、深堀せず、次の科目に移行するやり方は微妙だったと感じています。それよりも、勉強開始→深堀→受験→合格→次の科目勉強、と一科目づつ潰していく方が効率が良いと感じます。その理由は、どうしても細かいところを忘れてしまい、覚え直しの二度手間が発生するからです。私も、AUDまで終わってからFAR→BEC→AUDと戻ったのですが、結構細かいところ忘れてしまっており、講義を再受講したりして、インプットの二度手間がおきました。U.S.CPAは一科目合格してからは、18ヶ月以内に残り三科目合格するという時間勝負になるので、「過去勉強してる分、二周目からの勉強は楽になる」というの精神衛生上良かった面もありますが、しっかり詰めて勉強すれば合格レベルまでは4・5ヶ月で十分到達するので、恐れることもなかったな、というのが、今の心境です。(海外駐在にはならなかったところも含めて結果論にはなりますが)

もちろん、違う科目を勉強することで、相互の理解が深まるという相乗効果はある程度あります。特に、FAR⇄AUD⇄BECはつながる部分が多いですので、そこはプラスですが、忘れた部分に出会うと「あー、ここも忘れちゃってるよー」と自分が嫌になることも増えます。笑

恐らくほとんどの方は、FARから受験をスタートされるかと思います。個人的にも、そして世間的にも、FARの合格難易度は4科目の中で上位になるので、FARが受かっていれば、後の科目は少し楽になります。

結果的に、2年ちょっとでかつ全科目1発合格したので、私のスケジュールはそこまで悪くないものかと思いますが、できれば一科目づつ潰していくことをお勧めいたします。

[1週間の勉強時間]

1年目の平日:ほとんど時間取れず

1年目の休日:基本的に開館から閉館までアビタスにいる(講義参加 or 自習室に籠る)

2年目の平日:1~2時間

2年目の休日:基本的に開館から閉館までアビタスにいる(講義参加 or 自習室に籠る)

3年目の平日:2~3時間

3年目の休日:12時間ほど

勉強時間は↑のようなイメージです。もちろん、平日も仕事が遅くなったり、出張が入ったり、土日はプライベートで遊びに行っていた時もあるので、365日、↑の学習時間を維持していたわけではありません。アビタスにいても、Youtubeとか見て休憩している時もありましたし。笑

ただ、間違いなく、学習している2年強は生活の中心にU.S.CPAの勉強を置いており、予定がない時は勉強していました。60万円くらいアビタスに払っちゃったから、後に引けないというプレッシャーも影響していましたが。笑

人によっては、ここまで長期間まとまった学習時間を取れないということもあると思いますが、ある程度土台ができるまでは短期間でも良いのでまとまった勉強時間を取ったほうが良いと思います。1年目の週末だけ勉強していた私がそうだったのですが、振り返ると内容忘れてます。そして、自分が嫌になります。笑 もし、勉強を始めようと思ってからすぐまとめった勉強時間が取れないことが目に見えている場合は、勉強スタートを遅らせた方が良いかもしれません。

最初でつまづくとフラストレーションが溜まって、勉強を辞めてしまいかねないので。

ぜひ、ある程度勉強時間を確保して、一気に内容を叩き込むスケジュールを組んで臨むことが、この試験の必勝法かと思います。

U.S.CPA(米国公認会計士)科目別難易度

個人的なFAR・AUD・BEC・REGの難易度をご説明したいと思います。ちなみに、勉強を始める前の私の英語力・会計力は以下です。

英語力:TOEIC 900点オーバー (仕事で、読む・書く・聞く・話すは満遍なく使用)

会計・財務分野での経験:なし(新卒から営業職。簿記2級は学生時代に取得済)

難易度の表現は、学習のとっつきにくさと本試験での難しさを★(一番簡単)~★★★(一番難しい)で表現した上で、第四位(一番簡単)~第一位(一番難しい)で合格までの難易度をランキングしたいと思います。ちなみに、私の試験結果は↓になりますので、最終的にどういう点数を取ったかという点も踏まえて参考にしてもらえればと思います。

第四位 AUD

学習のとっつきにくさ:★★★

本試験での難しさ:★☆☆

個人的に一番優しかったのはAUDです。AUDは鬼門の方が多いイメージですが、個人的には一番総合的な難易度が低いと感じました。確かに、学習を始めた際は「監査」というものに馴染みがなく何をしたいのかよくわからなかったですし、「Present Fairly」等の全く馴染みのない監査用語に面食らって、最初はかなりとっつきにくかったです。ですが、とても論理が通った科目なので、勉強を進める毎・単語を覚える毎にに学習内容が加速度的に身についていきます。感覚としては、「ここではこういうこと必要になるよな?」という会計士マインド?的なものが身についてきて、「ここではこういう対応はしない」「ここではこういうことをするべき」という思いが出てきて、なんとなく答えが導き出せるようになります。 (地力としての英語力があるため、問題文で言ってることの意味が分かれば、計算問題がないので楽ということもあると大きく関係していると思います)

なので、英語力がある程度ある方や論理性を意識して覚えるのが得意な方にとっての難易度は下がると思います。逆に、英語が苦手な方や丸暗記が得意な方にとって難易度はかなり上がると思います。

第三位 REG

学習のとっつきにくさ:★★★

本試験での難しさ:★★☆

次に優しかったのが、REGです。REGは商法と税法から成り立っており、メインは税法になります。税法もアメリカの税法なので、恐らく一生使うことがなく、馴染みもなければ興味も湧かないので、モチベーションが一番わきませんでした。(例えば、個人住宅の売却益は250,000万ドルまで非課税とか覚えるんですが、知らんがなと。笑) また、REGについても、かなり見慣れない英単語がいっぱい出てきます。但し、テストで狙われる分野はかなり限られています。第一にBasisのところ、第二に所得税のところ。後は、有象無象です。なので、Basisと所得税のところをきっちりと押さえれば、試験で点数をとる分には意外と苦労しません。

計算問題も、FARに比べれば、単純な足し算・引き算で終わるため、計算に時間がかかって、試験時間に間に合わないなんてこともなかったです。モチベーションのところをうまくコントロールして、Basisと所得税を完璧に理解して、税金関係英単語をきちんと覚えれば苦労しない科目だと思います。

第二位 FAR

学習のとっつきにくさ:★★☆

本試験での難しさ:★★★

二番目に難しかったのが、FARです。正直いうと、FARとREGで大きな壁が2枚くらいあるイメージです。試験範囲の量と計算量の多さが難易度を引き揚げている感覚です。私は、簿記2級を持っていて、巷では「簿記1.5級」くらいの難易度、「簿記2級よりちょっと難しいくらい」なんて言われていますが、個人的には賛成できません。むしろ、「簿記2級クラスの知識は前提として持っていて、そこから改めて知識の広さと奥行きを広めていく」イメージです。FAR攻略の方法は、ひたすら問題をこなして、仕訳を体に叩き込むことです。私も、FARだけでノートを3冊ほど消費し、ボールペンが何本も空になるまで、問題演習を行いました。MC問題であれば、問題を見た瞬間に、仕訳の方向性が頭に浮かぶところまで到達する必要があると思います。それでも、試験本番は最後の5秒までみっちりと時間がかかりました。

AUD・REGも演習量は大事ですが、それよりも科目における単元ごとの繋がりの理解が大事なのに比べると、FARは圧倒的に演習量が合否の鍵になります。そういう意味では、努力が一番点数に反映されやすい素直な科目かなと思います。計算苦手・丸暗記得意タイプな方はかなり苦労する科目と思います。

第一位 BEC

学習のとっつきにくさ:★☆☆

本試験での難しさ:★★★★★★

個人的にダントツで難しかったのが、BECです。その理由は、単元ごとの理解を深めるのが難しいこととWCの存在です。BECは、管理会計ファイナンス ・経済学・IT・コーポレートガバナンス系のそれぞれ独立した単元が全て試験範囲です。勉強を始めると、それぞれの単元は割と面白く、かつ馴染みのなる内容なので、スッと入ってきます。が、試験で点数をとるとなると全然話が別になります。本試験では、それぞれの単元で、勉強したこともない内容が次々出てくるのです。(それらが採点対象だったかどうかはわかりませんが、他の科目の点数と比較して、BECだけ明らかに点数が低いので、全てが採点対象外だったということはないと思います) このBECだけは、アビタスの教科書だけでは、説明が不親切なところが多々あったので、ネットで調べて知識を補完しました。(ファイナンス 用語の解説や最新のIT事情など) また、他の科目は基本的に同じ単元の話になる(FARだとどの単元でも財務会計の話、AUDは監査、REGは商法と税法)ので、違う単元を勉強している時も、前やった単元のところに繋がり復習になる or 相互に関係していて理解が深まる、ということがあったのですが、BECはそんなことがありません。管理会計の話は管理会計の話であり、ITの話は一切出てきません。なので、意外と理解の定着に時間がかかります。

また、WCもかなり鬼門でした。WCは「英語」で「求められていることを正しく書く」のですが、この、「求められていることを正しく書く」ためには内容の正確な理解が必要になります。そのため、他の科目では、きちんと一言一句内容を覚えなくても、ざっくりと内容を覚えておけば、MCもTBS問題も解けます。ただし、BECでは「ざっくり」での内容理解では不十分で、それではWCできちんと説明文章が書けず、点数が取れません。つまり、BECだけ他の科目と比べても、一段深い内容の理解・記憶が必要になります。(英語が苦手な方は、ここに英文ライティングの壁も存在します) しかし、一段深い内容の理解・記憶が必要にもかかわらず、一つ一つの単元は深堀されない形で存在するので、本試験で点数をとるところまで見据えると、かなり学習が難しい構造になっていると感じました。

まとめると、BEC>>FAR>超えられない壁>REG>AUDという感じです。。あくまで、一個人が全科目の勉強を合格した後の感想で、世の中の総論とは、ずれている部分もあるかと思いますが、何かの参考になれば幸いです。

1点付け加えると、私はTOEIC900点オーバーなのですが、全科目で知らない単語がいっぱい出てきました。ただし、英文の読解で困ったことはありませんでした。なので、TOEC900点オーバーの方は、単語さえ覚えれば、この試験を通して、英文の読解で困ることはないかと思います。

私は、アビタスを利用していたのですが、基本的にはアビタスの教材をフル活用すれば、合格までたどり着けます。何か聞いてみたいことがあるという方は、お気軽にご連絡ください。また、入学を検討されている方は、ご連絡いただければ、アビタス入学金(10,000円+税)OFFになるクーポンを差し上げますので、お気軽にお声がけください。

通って感じたアビタスの悪い点

私はU.S.CPA(米国公認会計士)の勉強を始めるにあたり、アビタスを使用していました。そのアビタスの悪かった点は以下3点です。(他の予備校(TACやプロアクティブ)は検討しなかったので、かなり相対的ではなく絶対的な私感での感想になりますので、その点留意いただいてご参考にしていただければと思います)

・ライブ講義とe-learnig講座で質の違いがある

・自習室がいっぱいで使えないことがある

・アビタスが提供するTBS問題における難易度・形式が本番の問題と比べて差異がある

以下にて、一つずつご説明していきたいと思います。但し、前提として、私はアビタスには非常に満足しています。上記も致命的な悪い点というよりも、「全科目合格した人間として改善点を挙げるならば」というスタンスでの意見になります。アビタスが提供するサービスを使い倒せば、問題なく全科目合格できます。

[ライブ講義とe-learnig講座で質の違いがある]

正確に表現すると、「ライブ講義では最新の出題傾向も踏まえた上でメリハリのある講義を行ってくれる一方、e-learning講座では全ての学習内容についてきっちり細かく説明する授業」という違いがあります。ライブ講義では、(担当の講師や講義にもよりますが)講義で扱うテーマの重要度や試験で狙われやすいポイントを説明してくれます。また、講義もメリハリがあります。難しいポイントや試験で狙われやすいポイントは時間をかけて、時には講師独自の説明も付け加えて噛み砕いて授業をしてくれます。一方、e-learning講座はテキストに書いてあることを無難に解説してくれる進め方になります。イメージとしては、ライブ講義が参考書であり、e-learning講座が教科書みたいな感じです。

個人の好き嫌いもあるかと思いますが、個人的にはライブ講義の方が好きだったので、そちらメインに受講していたのですが、ライブ講義はセメスター制で進行しており、それぞれの講義は同一セメスター内の週末1回しか受講するチャンスがありません。(土曜日・日曜日に新宿校・八重洲校のどちらかで1回づつ開催。そのため、同一セメスターでは最大2回、特定の講師の講義は同一セメスターで1回のみ) そのため、何かの事情で週末用事が入ってしまった場合、その講義を受講できるチャンスは、3・4ヶ月後になってしまいます。まぁ、その回だけe-learning講座を受けて、どうしても受けたければ次回セメスターの時に受ければ良いのですが、ライブ講義に慣れている状況で、e-learning講座を受けると「冗長だなー」と感じてしまいました。

e-learning講座でも問題ないといえば問題ないのですが、個人的には差を感じて、学習をスムーズに進めるという点においてマイナスポイントでした。

[自習室がいっぱいで使えないことがある]

良い点でも書いた自習室ですが、2019年半ば頃からとても混むようになり、八重洲校は平日の夜は19時半くらいに行ったらいっぱいで利用できず、土日祝は新宿校・八重洲校とも利用者が多く4時間が最大(土日祝の利用の際は、4時間を超えて使用している場合に満室になり、他に利用したい人がくると席を譲らなければいけないルールです)という日が多くなりました。まぁ、平日も新宿校は空いてたり、土日祝も午前や夜の時間帯は空いてたり(昼間〜夕方の時間が混雑)するので、うまくズラせばなんの問題もないのですが、いちいち考えるのもめんどくさかったのでマイナスポイントです。まぁ、それだけアビタスが人気で受講生が多いってことの裏返しでもあるのですが、、、

[アビタスが提供するTBS問題における難易度・形式が本番の問題と比べて差異がある]

アビタスのTBS問題は、科目問わず、結構MC問題の寄せ集めみたいな問題が多いです。詳しくいうと、Exibitタブという追加の資料を読みながら回答する問題ではなく、単語の意味を答えさせる一問一答形式やMC問題レベルの計算問題が複数組み合わさって、分量は多いけど、単純に上から問題説いていくだけだったり、いづれにしてもExibitタブにある追加資料を読まないで、回答する問題です。しかし、私が本番の試験を受けた感想でいうと、いづれの科目でもこのような「MC問題を組み合わせたような、Exibitタブを参照せずに解くTBS問題」というのは一問も出題されませんでした。最低でもExibitタブ一つはあって、追加の資料を読んだ上で、回答する問題しか出ませんでした。但し、Exibitタブがあって、追加の資料を読む形式の問題=難しい問題ではありません。例えば、FARだと、ExibitタブにPL項目がずらっと並んでいて、TBS問題本体では、「Gross Profit ratio は?」「Operating Incomeは?」「EBITは?」というような感じで、Exibitタブにある項目を見つけて足し算・引き算すれば瞬殺できる、下手なMC問題よりも簡単な問題も出てきます。

というところはあるのですが、アビタスのTBS問題を含む教材をやり込めば、いづれにせよ本試験には対応できますし、十分合格点も取れます。私の点数は↓ですし、出題形式の違うアビタスのTBS問題を解く=本試験のTBS問題に対応できない、ということではありません。

ただ、試験本番では、全問ExibitタブがついたTBS問題を解くことになり、普段の演習形式と違って、本番中に面食らうことは事実だった(脳が疲れてきた試験後半に、「あー、そろそろ一問一答形式の楽な問題出ないかなー」と期待するが、見事に裏切られる。笑)ので、そこがマイナスポイントでした。

アビタスを検討されている方は、ご連絡いただければ、アビタス入学金(10,000円+税)OFFになるクーポンを差し上げますので、お気軽にご連絡ください。

通って感じたU.S.CPA予備校アビタスの良い点

私はU.S.CPA(米国公認会計士)の勉強を始めるにあたり、アビタスを使用していました。そのアビタスの良かった点は以下3点です。(他の予備校(TACやプロアクティブ)は検討しなかったので、かなり相対的ではなく絶対的な私感での感想になりますので、その点留意いただいてご参考にしていただければと思います)

・合格に本当に必要な知識を網羅したテキスト・問題を提供してくれる

・受講期限が長い(5年)

・冷暖房・PC・Wi-Fi完備の自習室が2年間使い放題(新宿・八重洲駅近に二箇所)

それでは、一つずつ詳しくご紹介しています。

[合格に本当に必要な知識を網羅したテキスト・問題を提供してくれる]

勉強を始める前にネットの予備校比較ページなんかを見てると「アビタスは内容が薄いので、追加教材で補完する必要がある」という書き込みを何度か見て不安になりました。事実TACの講座と比較しても、授業時間は少ないです。

<アビタスとTACのFAR講義回数比較(1講義はどちらも3時間)>

アビタス:全20回 TAC:全31回(基本講義のみ。他に過去問題演習講座5回有。TAC HPより)

<アビタスとTACのAUD講義回数比較(1講義はどちらも3時間)>

アビタス:全11回 TAC全13回(基本講義のみ。他に過去問題演習講座4回有。TAC HPより)

さらに、テキストには「過去の出題範囲で参考です」みたいなページもいくつか入ってて、勉強しながら「これで足りてるのか?」と不安になることがありました。ただ、全科目した身としてはっきりと言わせていただきますと、「合格点をとるにはアビタスの教材のやり込みで十分」です。私は、アビタスが提供するテキスト・MC問題・TBS問題・模擬試験・直前対策講座、とAICPAの過去問題(ちなみに、アビタスでは、過去問題の解説も提供してくれます)/サンプルテスト以外手をつけていません。それで、↓の点数を全て初回試験で取れています。自分で言うのも、恐縮ですが、BEC以外は結構な高得点で合格してます。(むしろ取りすぎなので、ちょっと勉強しすぎました笑)

AICPAからの過去問題とサンプルテストは最後の調整くらいの位置付けでしたので、合格に必要な素地は全てアビタスの教材で培えたことになります。アビタスの先生も「合格するためにはアビタスの教材だけで十分!」とはっきりおっしゃれられていますし、個人的にも合意です。

但し、本当にやり込む必要があります。テキストに書いている内容であれば、本当に隅から隅まで。問題であれば、見た瞬間にパッと答えが出てくるくらいの完成度のイメージです。アビタスの先生も「MC問題は5周回、TBS問題は2周回を目指してください」とおっしゃられていました。もちろん個人差や科目別の得意・不得意はあるので、若干バラつくかと思いますが、私も全科目、ほぼ同じくらいの問題周回を行いました。逆に言うと、MC問題:5周回、TBS問題2周回近辺までやり込むと、「テキストに書いている内容であれば、本当に隅から隅まで。問題集であれば、見た瞬間にパッと答えが出てくるくらいの完成度」まで行き着くと思います。

あと、「MC問題:5周回、TBS問題2周回」と聞くと、「うっ」となって「自分には無理だ」と思われるかもしれませんが、後半はかなり記憶が定着してくるので、流して行えてくるようになります。その意味でも、最初の1周目・2周目を乗り越えるかが鍵になります。

合格までの最短距離を目指すにあたり、アビタスは最高の教材を提供してくるパートナーです。

[受講期限が長い(5年)]

私は結局2年強で全科目合格したので、恩恵に預かれませんでしたが、受講期限が5年間もあるというのは大きいです。ここでいう5年間というのは、ライブ講義への参加・e-learning講座の視聴・MC/TBS問題集の実施・改定された試験範囲の追加教材の入手・学習内容や受験手続きで不明なところがあった際の質問、が5年間使えるということです。私は、勉強を始めた際は海外営業であったため、勉強の途中で海外駐在になる可能性がありました。ですが、アビタスであれば、海外にいても、e-learning講座を受講でき、最新の試験範囲のアップデートも受けることができ、質問もでき、下手すると駐在から帰ってきても、まだライブ講義への参加資格がある、という点が非常に魅力的でした。詳しくは知らないのですが、TACだと受講期限を伸ばすために追加でお金が必要になるみたいです。(https://faq.tac-school.co.jp/support/list/web/knowledge796.html)

恐らくU.S.CPAの勉強される方の大半が、社会人かと思いますので、中々勉強一筋でというわけにはいかず、一時的にライフイベントで学習をスローダウンもしくは中断する必要がある時がくるかもしれません。その意味でも、この受講期限が5年間というのは社会人にとって、とても強い味方になります。

[9:00~22:00で開いているPC完備の自習室が2年間使い放題(新宿・八重洲駅近に二箇所)]

個人的に一番使い倒したのがこれ。新宿・八重洲のアビタスのオフィス内にある自習室(冷暖房・PC・Wi-Fi完備)が2年間使い放題になります。毎週木曜日はアビタスが閉まるので使えないのですが、それ以外は土日祝日も開いてます。(平日は11:00~21:30、土日祝日は9:00~22:00 *今は新型コロナウイルスの関係で全日20:00までになっています) 年末年始やGWは少し閉まるのですが、ほぼ1年間ずっと開いてます。ですので、私は仕事終わりに30分だけとか飲み会前の1時間だけというスキマ時間も漏らさず、ほぼ毎日通い詰めてました。カフェとかでも勉強ができるかと思いますが、うるさいですし、地味に1杯500円のドリンク代も積み重なるとかなりの出費になりますので、快適に勉強に集中できるスペースが2年間確保されるのは、勉強を進める大きな後押しになります。

私は、アビタスの自習室を2年間生活の本拠地としていました。笑 勉強に飽きたら、Youtubeも見れますし、気晴らしに外に散歩しに行くにあたっても、八重洲であれば銀座・日本橋、新宿であれ新宿界隈が徒歩圏の好立地なので、最高の空間でした笑

「家では中々勉強ができなくて、、、」と思われている方には、ピッタリの勉強空間がアビタスならついてきます。

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なぜ、営業なのにU.S.CPA(米国公認会計士)を勉強しようと思ったのか? 3つ目の壁編

以下の3つが、私がU.S.CPA(米国公認会計士)の勉強を始めた理由なのですが、今回は3つ目の

  1. グローバルで通用し、かつ需要がある専門性が欲しかった
  2. 社内外で通用する肩書が欲しかった
  3. 中長期的に経営に近いフィールドで働くための、内的(知識)・外的(肩書)な取っ掛かりとしてちょうど良いと考えたから

について、ご説明します。

日々、忙しく、そして周りからキツくあたられながらも、営業として頑張っていた私ですが、営業を突き詰めれば、突き詰めるほど、「営業」というフィールドでしか物事を語れない自分にもどかしさを感じていました。そして、ある日そのことを象徴する出来事が起こりました。

とある年度末、私は受注予算が大幅に未達であり、未達分をカバーするために案件を必死に追いかけていました。そして、未達分をカバーできる新規のお客様向けの大口案件に狙いを定め、社内を必死に調整し、期末限定の特別価格を引き出しました。「新規のお客様向けだし、この案件を取れればこれから追加の注文ももらえるかも」くらいに考えていた私は、意気揚々と見積書を提出し、現地法人に期末までに注文もらうようお願い致しました。

しかし、見積書を出した後、現地法人の社長の方から「確かにこの価格であれば、恐らく受注できると思う。ただし、このお客さんは自分達が拠点を構えていない地域であり、機器を納入した後のアフターケアの手間・追加の人員の配置まで考えると、現地法人の経営の観点からでは旨味がない。この案件は、追いかけないことにするから理解してほしい」と電話がありました。

今、振り返ると単に私の読みが甘いだけではあるのですが、当時の私に、「営業」という観点での最適解が、「経営」という観点での最適解にならない、むしろマイナスになることもある、ということを強烈に擦り込んだ出来事でした。それ以来、「経営」というフィールドにとても興味を持ち、キャリアを寄せていきたいと考えるようになりました。

ですが、「経営」というフィールドで働くためには、財務会計管理会計ファイナンス ・IT・商法・税法等々の幅広い知識と経験が必要であり、単に営業職での経験では不十分であり、ギャップがあることも理解していました。

そこで、知識だけでも先行投資として学んでおこう!と思いたち、財務会計管理会計ファイナンス ・IT・商法・税法をある程度の深さと広さで、しかも英語で、学べるU.S.CPAに目をつけました。

今、全科目合格した後、振り返ると、日々勉強をする中で、会社を成り立たせている仕組をとても理解でき、間違いなく、勉強を始める前の自分と比べて、会社で起きる物事を俯瞰してかつ深く精度で観察できるようになりました。

個人的には、入社前・入社して2~3年の全若手ビジネスパーソンが勉強すべき内容だと思います。それくらい会社に属するビジネスパーソンにとって、前提として知っておくべき、普遍的知識がとても効率よく手に入ります。

また、営業職から「経営」に関する職種、例えば経営企画や事業企画、FP&A、コンサルタント(経営戦略分野)へのキャリアチェンジは一般的にとても難しいものです。そのため、「経営」に関する職種にキャリアチェンジするためには、何か自分の素質・適性をわかりやすく示せる「飛び道具」が必要になると考えました。そこで、転職サイトを覗いて、上記の職種の用件を色々みてみると、「MBAホルダー歓迎」という要件が一番多かったですが、その次くらいに「U.S.CPA尚可」という求人を多く見かけました。また、「(求められる仕事のタスクにもよるが)U.S.CPAの資格は十分キャリアチェンジのアピールになり得る」という見解を示すキャリアカウンセラーの方が多くおられました。

この事実から、「U.S.CPA(米国公認会計士)」という資格は、十分キャリアチェンジの飛び道具になりうると判断し、その判断がU.S.CPAの勉強を始める後押しになりました。

これが、3つ目の理由になります。エイヤーで飛びついた感は否めないですが、今では色々悩んで足を止めるより、飛びついて勉強を始めて本当に良かったと思っています。